食と栄養と健康

誰しも現代型栄養失調のリスクがある

現代型栄養失調とは

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現代人は、過剰の陰に隠れて、大切な多くの栄養素が不足しており、
ほとんどの人が何気なく生活しているだけで「現代型栄養失調」に陥っています。
たとえ肥満であっても栄養失調ということもありえます。

不足しているのは、

  1. ビタミン類
    ビタミンA,カロテン
    ビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、ビタミンB12、葉酸など)
    ビタミンC
    ビタミンD
    ビタミンE(トコフェロール、トコトリエノール群)
  2. ミネラル類
    鉄(特に月経のある女性はほぼ全員が隠れ鉄欠乏)
    カルシウム
    マグネシウム
    亜鉛
    銅 他…
  3. ω3(n3)系多価不飽和脂肪
    EPA.DHA
    リノレン酸
  4. 食物繊維
    水溶性・非水溶性
    など…

これらが分子レベルで不足することで、
体の構造が上手く作れず、システムが上手く働かず、機能が発揮できなくなるので、

  • 細胞の脳である細胞膜の機能の低下
  • ホルモンや神経伝達物質の産生の低下
  • 抗酸化酵素や消化酵素の機能低下
  • 遺伝子の修復機能低下
  • エネルギー産生の低下
  • 卵子の老化
  • ミトコンドリアの質の低下
  • アレルギー反応の過剰
  • 抑うつやイライラなど精神的な異常・・・etc.
    並べれば枚挙にいとまがないほど、心身に様々な不調が起こり、
    それが進行すると病気になってしまいます。
    生活習慣病を悪化させるのも、栄養素の過剰だけでなく、不足が関係しています。

現代型栄養失調の原因

現代型栄養失調は、現代社会で何気なく生活しているだけで、誰にでも起こります。
なぜかというと、

  • 農作物の栄養不足(農法や流通の影響による栄養素減少)
  • 加工食品の増加(水煮野菜、高圧・高温処理などの過程での栄養低下)
  • ω6(n6)系脂肪酸を多く含む植物油の多用
    (いわゆるサラダ油・コーン油・大豆油・加工油脂など)
  • トランス脂肪酸を多く含む加工油脂の多用
    (ショートニングやマーガリン、加工油脂など)
  • 養殖魚の増加
    (餌に穀物系や大豆系の飼料を与えていると脂の中のω6系脂肪酸が増えDHA,EPAが減少)
  • ジャンクフード・加工食品・菓子などの多食
    (砂糖や加工油脂などを多用しカロリーは高いがビタミン・ミネラル・たんぱく質などが不足)
  • 精製食品の日常化
    (白米・精製小麦・白砂糖・精製塩はビタミン・ミネラルが減少)
  • 食品添加物(リン酸塩系)多食
    (食品中のミネラルを吸着し便中排泄してしまう)
  • ストレスの増加
    (ビタミンミネラルが大量消費)
  • カロリー制限を重視したダイエット
    (絶対的な食事量の減少で栄養素も不足)

など、当たり前でスーパーで購入できるもの、お店で注文できるものを当たり前に選択しているだけで、気付かずに現代型栄養失調に陥っているかもしれません。

これは現代社会の大きな課題ですが、なかなか全体のシステムの改革を行うのには時間がかかります。
ですから、消費者である私たちは、知識と知恵を持って、選択のための「判断基準」を持つ「賢い消費者」になることで身を助けることになります。
さらに消費者の選択が市場の動向を左右しますから、多くの人が選択することで市場の流通を変えられる可能性だってあります。
消費者は強いのです!

現代型栄養失調は一般的な医学では診断困難

一般的な医学では、
糖質の摂り過ぎによる糖尿病
脂質の摂り過ぎによる脂質異常症
塩分の摂り過ぎによる高血圧症
カロリーの摂り過ぎによる肥満
など・・・主に摂り過ぎにフォーカスします。
これは、もちろん現代病としての生活習慣病の大きな原因ですが、
問題の全体のごく一部にサーチライトを当てたに過ぎません。
もちろんビタミンAやビタミンB1の不足などによる病気も治療しますが、本質的な栄養失調の解釈に基づいたものではありません。

分子整合栄養療法の基本的な理論は、分子生物学・生化学の基本とも言えます。
実は、医学部生は全員が1年か2年の基礎医学の講座で、習っているはずです。
ですが、基礎の授業と実際の臨床とが結びつかないために、教科書で出てきた記号と実際の食事や栄養とを結びつけることが困難です。
一般的に病院で行う血液検査でも、ある程度の栄養素の不足は判断出来ますが、こちらもその視点での解析を教えられていないので、認識ができません。
そのため、多くの栄養学的失調が見逃され、多くの不調が「原因不明」「精神的なもの」と片付けられてしまうことになります。
分子整合栄養医学は、大変に専門的で、エビデンス重視の現代医学の先生方においてもその専門書を見れば、痒い所に手が届くように、謎が解けていくと思いますので、ぜひ日本の医学部でも必須授業にして頂きたいと思います。
そうすることで、現代医学と両輪をなす相補的な治療となり、より多くの患者さんを治療できる可能性が拡がると思います。

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