ライフスタイル・生活・暮らし

風邪に抗生剤、医師も出さない。

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「風邪をひきました」と病院に来る患者さんに、
「抗生剤下さい。」と言われることは、ままあります。
「いつも、〇〇もらってるんで、下さい。」と薬剤名をご指名される方もおられます。

医師、困ります。

厚生労働省も、今年6月、医師に対して、「かぜ患者に対して抗菌薬を処方しないよう」求める手引きを公開しました。
天下の厚生労働省も、「風邪には抗生剤を処方しないように」と言っています。

日経メディカルの3981人の医師への調査によると、55.2%は、風邪に対する抗生剤の処方について配慮しているよう。

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図1 かぜ患者に対する経口抗菌薬の適正使用の現状

全く考慮したことはないという医師は、10%とのこと。
おそらくこの10%は、最近の医学教育を受けていない年配の現役ドクター達ではないかと愚考します。

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図2 かぜ患者への経口抗菌薬投与の割合

また、風邪の患者さんに対して、抗生剤を処方した例は、30%未満が主流。
医師たちも最近は、無駄に処方して耐性菌を作ったりすることがないように配慮しているようです。

それでも、医師が抗生剤不要と考えた場合に、患者や家族が処方を希望するケースも多いよう。

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図5 抗菌薬不要と考えた際に患者・家族が抗菌薬処方を希望する割合

44%程度は、は40%以上の患者についてそうだったとのこと。

その場合、理想的には不要なことを説明して処方しないのですが、
患者や家族が納得しない場合は、処方する割合が50%を超えています。

きっと、これが現実ですね。

でも、風邪に抗生剤を処方しないのは、何も理不尽なことではなくて、多くの方はご存知のように、風邪=風邪症候群は、ウイルスが原因で起こります。

細菌ではなく、ウイルスです。

感染症を引き起こす微生物には、

  • 細菌
  • ウイルス
  • 真菌(カビ)
  • 寄生虫 etc..

などがありますが、それぞれ効く薬は別になります。

一般に言う抗生剤=抗菌剤=抗細菌剤なので、抗ウイルス効果はありません

インフルエンザやヘルペスなどの特殊なウイルスに効く抗ウイルス剤は存在するものの、風邪症候群などをひきこす多くのウイルスに効く抗ウイルス剤は、処方できる薬剤において存在しないのが現状です。

もちろん、ウイルスから始まって、2次的に細菌に感染し、悪化することもありますが、肺炎などの二次感染症の予防効果についてはエビデンスがないまま処方されているのが現状です。

それに、抗生剤はせっかく元気にしている腸内フローラも殺してしまうので、抗生剤摂取後には腸内フローラが人によってはかなり長期間乱れることがわかっています。

メリットなしで、デメリットありって、ことですね。

寝てりゃあ治る

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残念ながら、風邪を引き起こすウイルスについては、特効薬を処方できません。
ウイルスに侵入された自分の細胞を、自分の免疫細胞がやっつけるまで、数日。
極力、免疫細胞の活動にエネルギーを集中できるように

  • 体を冷やさない
  • 体を疲れさせない
  • 無駄に食べない

を原則として、しっかり休むことが大切。
エネルギーを代謝や消化に回すよりも、極力、免疫細胞の活動に回すには、無駄に動かない、食べないことが大切。
だから、休む。

体を冷やすことで、免疫細胞の活動も低下してしまうため、体はなるべく冷やさないことが大切。

仕事をしているし、どうしても休めない!という方は、
なるべく、動かない。
なるべく、消化にエネルギーを使うヘビーなタンパク質や脂質を控え、水分補給に集中すること。
しかし、免疫力を低下させる砂糖入りの甘い飲み物や食べ物はお勧めしません。

よく処方されるPL顆粒や市販の総合風邪薬(抗ヒスタミン剤や鼻炎薬、鎮痛剤をミックスした薬剤)の効果についてですが、2012年に発表された27試験5117名を検討したコクランのシステマティックレビューにおいては、症状の緩和や回復においては老若男女にメリットありとのこと。

お医者さんでもらうなら、この程度で良いのではと思います。
私の場合は、家にはオリーブ葉を常備し、あとは適宜漢方薬などを組み合わせて乗り切っています。

また、ロンドン大学の統計でもビタミンD摂取で風邪の発症率が下がることが報告されているので、イギリスでは政府が日照の少ない冬場はビタミンDを摂取するようにお勧めしているほどです。
(これはまた別の機会に。)
個人的にも、ビタミンDを日常的に摂取していたら、毎シーズン外来で風邪をもらっていたのに、もらわなくなりました。
特に、日照時間が少なくなるこれからの季節には、必要かもしれません。

などなど、抗生剤よりも良い風邪の対処は色々とありますから。

ご一考を。

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